その3 その日の1球目が一番大事
その3 その日の1球目が一番大事
やっと相手のボールに慣れてきた頃にゲームセット。もうちょっと長く試合が続いていたら絶対に逆転できたはず・・・というのはよくある話です。
また、スクールのレッスンに週1回通う程度では、いい感じを思い出した頃に終わりの時間となってしまう、という声もよく耳にします。
せっかくのレッスンや試合ですから、現状維持のためではなく、前回より少しでも上達した感がないとつまらないですよね。そのためには、
できるだけ短い時間で体を目覚めさせ、感性を呼び起こしてやる
ことが重要です。
その日まずコートに立ってから、続かないラリーをだらだらと30分やるクセがついている人と、緻密な動きと丁寧な球筋のショートラリー3分でウォーミングアップを完結できる人では、その後の練習の効果が全く違ってくるのではないでしょうか。
具体的に私が気をつけているのは、
その日の第1球目は必ずスウィートスポットで捕える
ということです。
ストリングがたわみ、その復元力でボールが飛ぶというトランポリン効果をあらためて感じることが大事なのです。心地よい打球感とボールの自然な飛び出しが確認できれば、力むことなく有意義な練習へとつながっていくことでしょう。
逆にその日の1球目から、鉄のフライパンで力強く打つような感覚でボールを叩くのはいかがなものでしょうか。
「ガンガン飛ばして疲れきった頃に調子が良くなるんだ」と信じている人も多いですが、この発想がケガと調子の波を生み出すことも事実だと思います。
だから思い切って代弁しちゃうと、練習の最初のボレーボレーで強打してくる人、最初のショートラリーでぐしゃぐしゃのトップスピンをかけてくる人とは実はあまり練習したくないと皆思っているんです。
こっちは自分の調子を早く取り戻すために有意義なつなぎ球を打っているのにそれをチャンスとばかりに強打されたんじゃ、いろんな意味で困っちゃいます。
お互いの上達のために、「その日の1球目」を大切に扱う発想を皆で世に広めましょう。
その2 相手との距離感
その2 相手との距離感
トッププロの試合を観ていていつも凄いと思うのは、
お互いベースラインのかなり後ろに立っているのに激しいストロークラリーになること、
そしてネットから離れた位置からでも当たり前のようにボレーが決まることです。
お互いのボールのスピードが尋常ではないからでしょうね。
一般プレーヤーにしたって、いくらパワー不足やフットワーク不足を補うためだからといって、「ストロークはできるだけ下がらずに」「ボレーは前に詰めて」という意識だけで頑張るわけにはいきません。
ときには「ポジションを下げる」ことも必要になります。
時間の余裕が生まれてこんな効果が期待できますよ。
相手の速いストロークやサーブが簡単に返せた!
ファーストボレーが急に楽になった!
力みが取れて伸び伸びプレーできた!
ちなみに私も、試合で自分のミスが多いと感じるときは、
ポジションを少し下げて落ち着いてスイングするようにしています。
相手との距離感など気にもせず、もっと早く準備しなきゃ!もっと集中してインパクトしなきゃ!と焦ってしまうときはやっぱり勝てないですね。
ずいぶん前に「恋愛もテニスも攻めるだけじゃあダメだ」と口ぐせのように言っていたベテランコーチのことがなんとなく懐かしく思い出されます…。
その1 新旧テニス
その1 新旧テニス
最近、上級者の40代以上の方々から「若い人のボールについていけない」なんて声がちらほら聞こえてきます。ラケットの進化、硬いボール、見本となるトッププロのプレースタイル、などによってでしょうか?
若手コーチやジュニアはもちろんのこと、一般プレーヤーのボールでさえも近年とても速いなって私も感じているところです。
ではプレースタイルの新旧を分ける具体的な要因は何なのでしょう?
やはり「グリップの厚さ」が全く違うのだと思います。
私と同じ40代以上の世代は、コンチネンタルグリップやイースタングリップといった「薄いグリップ」で習い始めていることが多いです(松岡とかトップジュニアはみんな厚く握ってグリグリスピンだったけど)。
そしてそれはボレーを活かすため。ストロークは我慢と深さのみを追及し、相手の短いボールを待ってアプローチ&ネットで決めるという戦略が「旧世代テニス」のオーソドックスな戦略だったのです。
一方、高反発ラケットとひねり戻し技術を身につけた「厚いグリップ」の若者達は、ベースラインのはるか後方からでもスピードとスピンを駆使したストロークで主導権を取ることができます。
ショートクロスやエッグボール、フラットのダウンザラインなどのストロークバリエーションで相手を圧倒し、必要とあらばドライブボレーで決めるのが「新世代テニス」ってところですかね。
で、新旧対戦の相性はというと、強烈なストロークで先に振り回されてネットに出れなくなった旧世代の大敗、または決め球ミスによる新世代の自滅のどちらかのパターンが多いようです。
いずれにせよ残念ながら旧世代にとって気持ちのいい得点パターンにはほとんどならないということですね。じっくりチャンスを伺う間もなく攻撃され続けてしまうわけです。
では我々「旧世代テニス」の巻き返し策はあるのでしょうか?
慣れればスピードボールに対して薄めのグリップのまま対抗できないこともないですが、きっと慢性テニスエルボーになるでしょうね。若者に負けまいと健全にがんばってるプレーヤーほどこの悲劇に見舞われてしまうところがつらい。
それよりも少しずつグリップを厚くして、高く弾むボールを、伸びるボールを力まず押さえ込めるようにしていきませんか? 私とともに少しずつコンパクトなスイングにマイナーチェンジしていきましょう。
余談ですが最近私は長年弱点であった片手バックの高い打点で悩むことを放棄し、両手バックに切り替え中です。何も考えなくてもインパクトが強くなる安心感ってすごいですね。
力負けしないように! と打点とか引き方とか体重の乗せ方とかいろいろ工夫したけど結局腕が力んでいた20年くらいはなんだったんだろうか。できればフォアも両手にしたいくらいです。

